2022年4月13日

気象病について①

 


気温も暖かくなり、草花も芽吹くうららかな春を横目にもやもや気分を抱えていらっしゃる方もいるかもしれません。

天気によって心身に不調が起きる病気があり、主に気圧の変動が大きく関係しているのが気象病と呼ばれています。

春は低気圧と高気圧が頻繁に入れ替わるため気圧変動が大きく、寒暖差も1年で1番激しいことから、気象病になりやすい季節といえます。春以外にも秋や台風が頻発する時期に多いです。

気象病の原因を正しく知り、対策をとることで上手に付き合っていきましょう。

 

主な原因:自律神経の乱れ

人の体内には無数の神経があり、その中で内臓の活動や血液の流れ、汗の分泌など自分の意思で動かせない部分の働きをコントロールしているのが自律神経です。

自律神経には日中活動しているときに活発になる交感神経と、夜間やリラックスしているときに活発になる副交感神経の2種類があります。

二つの神経のバランスが崩れると体に多くの不調が起こりますが、気象病もその一つです。春特有の気圧変動や寒暖差が引き金となり、自律神経が乱れることで気分の落ち込みや頭痛などの症状が起こります。

 

自律神経が乱れる原因

①敏感な耳の過剰反応

自律神経の乱れには、耳が大きくかかわっています。耳の鼓膜の奥には内耳という気圧の変化を察知する器官があり、その情報を脳に伝え自律神経に働かせようとします。

気象病になってしまう人は内耳の察知力敏感過ぎることが多く、必要以上に両方の神経を働かせることで自律神経のバランスが乱れます。

ちなみに、交感神経が過剰に刺激されると頭痛などの「痛み」が起こり、副交感神経が過剰に刺激されるとだるさや眠気が起こります。

 

②激しい寒暖差

春は1年で最も寒暖差が大きく、一日の最低気温と最高気温の差はなんと10℃を超えることもあります。人は自然と暑い時は汗を出して体を冷まし、寒い時はぶるぶると震えて筋肉を動かすことで体温を上げようとし、体温を一定に保とうとします。自律神経はこの激しい寒暖差に対応しようと奮闘しますが、差が大きすぎると体温調整機能が追い付かず、自律神経のバランスが乱れてしまいます。

 

今回は気象病の原因についてお話させていただきました。

次回は気象病の対策や上手に付き合っていくコツをお伝えいたします。

 

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