2020年1月22日

冬に流行する感染症②


前回に引き続き、今回は「RSウイルス感染症」「溶連菌感染症」

「マイコプラズマ肺炎」についてご説明していきます。

 

RSウイルス感染症>

主に9月頃から初春まで流行するとされる感染症です。

近年では夏季より流行が始まるそうです。

特徴としては発熱、鼻水などの症状が数日続きます。

通常、発症してから46日程度で直るそうですが、

3割は咳が悪化し、喘鳴を伴った呼吸困難などの症状が出現します。

悪化すると肺炎になることや、重篤な合併症として無呼吸発作や急性脳症などを

引き起こすことがありますので注意が必要です。

 

RSウイルスは非常に感染力が強く、何度も感染と発病を繰り返します。

生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の子供が感染すると言われています。

大人が感染した場合、風邪のような症状で済みますが普通の風邪と区別がつかないので、

咳などの呼吸器症状がある場合は可能な限り01歳児との接触を避けることが大切です。

 

 

<溶連菌感染症>

溶連菌は、正式には「溶血性連鎖球菌」という菌の略称です。

春から初夏と冬季と流行時期に2回のピークがあり、

なおかつ少数ではありますが年間を通してみられるので注意が必要です。

基本的には、上記の菌が喉に感染しての咽頭痛や38℃以上の急な発熱が主な症状で、

他には皮膚に赤い発疹が出る猩紅熱や舌が赤くなってぽつぽつした状態のいちご舌、

扁桃腺に膿が付き、喉はかなり赤く腫れます。また、とびひの原因にもなります。

 

抗生剤を飲めばすぐによくはなりますが、
 
処方された抗生剤をきちんと飲み切る必要があります。

よくなったところで抗生剤を飲み切らずにやめてしまうと再発したり、
 
重篤化したりする可能性がありますので注意が必要です。

また続発症として膿痂疹や蜂巣織炎、中耳炎、肺炎、化膿性関節炎、
 
骨髄炎、髄膜炎、リウマチ熱や腎炎など様々な疾患を引き起こします。
 
ですので、重篤化させないようにしっかりと抗生剤は飲み切るようにしましょう。

 

溶連菌感染症はどの年齢でも感染しますが、415歳の子供がかかる場合が多いです。

主に子どもが感染する場合が多いですが、大人も感染することがあります。

大人が感染した場合は典型的な症状が出ることは少ないですが、
 
免疫力が低下している場合は子どもと同様の症状が現れます。
 
また、免疫力が低下している高齢者などの場合、肺炎を引き起こす可能性もあります。

 

 

<マイコプラズマ肺炎>

肺炎マイコプラズマという細菌に感染し肺炎に至るもののことを言います。

冬にやや増加する傾向があります。

主な症状は発熱、咳、倦怠感、頭痛などです。

特徴としてはなかなか治らず長く続くコンコンという咳が出ます。

一般的な風邪症状によく似ているので見分けにくい感染症となっており、

肺炎に至らずレントゲンでの異常を示さないこともあります。

 

514歳の子供や30代の若者に多く、どんな人にも感染します。

感染してから発症するまでの潜伏期間が23週間と比較的長く、
 
34週間の間咳が続くそうです。
 
感染力はそれほど強くありませんが、学校や家庭間の閉鎖的な集団生活で感染しやすくなるようです。



冬期に感染しすい感染症は、やはり子供がかかりやすいものは多いです。

しかし、寒さに負けたり、感染者によって大人でも感染することは少なくありません。

冬こそしっかりと予防対策を心がけて過ごしたいですね。

2020年1月8日

冬に流行する感染症①


 
 
 
新年を迎えてから、昨年より寒いのではないかという日が続きますね。

今年のインフルエンザの流行は昨年のうちに流行の兆しが見られたように思いますが、
冬に怖いのはインフルエンザだけではありません。

寒さや乾燥が厳しくなってくると、気を付けていても
様々な感染症にかかるリスクが高まります。

今回は冬に流行する、インフルエンザ以外の感染症についてご紹介したいと思います

 

まず、冬に流行し注意したい感染症は下記の5つになります。

 

RSウイルス感染症」「溶連菌感染症」「マイコプラズマ肺炎」

「ロタウイルス感染症」「ノロウイルス感染症」

 

今回はまず、ロタウイルス感染症とノロウイルス感染症について
ご説明したいと思います。

 

<ロタウイルス>

まずロタウイルス感染症とは、主に23月に流行するとされる感染症です。

特徴としては激しい嘔吐、下痢、39℃以上の発熱です。

また、便が白くなることがあり、大量の水様便が出るようになります。

通常、発症してから27日程度で直るそうですが、

まれに痙攣や脳症などを引き起こすこともあるため注意が必要です。

 

ロタウイルスは非常に感染力が強く主に乳幼児期になりやすい病気であり、

5歳までにほぼすべての子供がロタウイルスに感染すると言われています。

大人が感染した場合、今までに何度も感染を経験しているため

ほとんどの場合症状が出ることはありません。

 

しかし高齢者や免疫力の下がった大人などは感染すると
発症しやすくなるため注意が必要です。

 

 

<ノロウイルス感染症>

冬場に流行る感染症の中で最も感染性胃腸炎や食中毒の原因となる感染症です。

食中毒は夏場に多い印象ではありますが、冬場に増えるのがノロウイルスです。

毎年112月ごろに流行することがほとんどですが、1年を通して発生しています。

主な症状は吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、38℃以下の発熱です。

通常、発症してから発症後3日以内で軽快しますが、
 
発症当日の症状が激しいと言われています。

 

少ないウイルス量で発症するため、感染患者の便や嘔吐物などは

直に触れないように注意しながら早急に片付ける必要があります。

また、感染しても全員が発症するわけではなく、
 
風邪のような症状で済む方もいますので、

冬場は発生源にならないためにも手洗いやうがい、食事に注意することなどが必要です。

2020年1月1日

理事長の挨拶



新年明けましておめでとうございます。
元号も「平成」から「令和」に変わり新たな気持ちで新しい年をお迎えになられたことと思います。
「令和」という言葉には「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」という意味が、そして「厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人一人の日本人が明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる、そうした日本でありたい」という願いが込められている、ということです。
この事は、当法人が運営するサービスにも相通じるところがあると思っております。
ご利用者様、ご家族様方とサービスを通じて心を寄せ合う中で、信頼関係を構築し、心豊か生活を送っていただければと思っております。
私どもを取り巻く環境は、介護人材不足など厳しい状況が続いておりますが、職員一同一丸となり、この難局を乗り越えご利用者様に満足していただけるサービスの提供に邁進して参りたいと思います。
最後に、本年も引き続きご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

 
 
令和2年 元日
 
社会福祉法人兼愛会 理事長 赤枝雄一

5月の休診日について