ノロウイルス感染症は、乳幼児から高齢者までの幅広い年齢層に急性胃腸炎を引き起こすウイルス性の感染症です。長期免疫が成立しないため何度もかかります。
主に冬場に多発し、11月頃から流行がはじまり12〜2月にピークを迎えますが、年間を通して発生します。
原因ウイルスであるノロウイルスの増殖は人の腸管内のみですが、乾燥や熱にも強いうえに自然環境下でも長期間生存が可能となっています。
感染力が非常に強く、少量のウイルス(10〜100個)でも感染・発症します。
今回はノロウイルスの効果的な消毒方法や、感染した時の対策についてお話していきたいと思います。
◯ノロウイルスの消毒方法
加熱・煮沸できるものであれば、85℃以上で1分以上加熱しましょう。
熱湯をかけるのも手ですが、少しかけて終わりでは完全に消毒できないので注意してください。
一般的にノロウイルスにはアルコールより塩素(次亜塩素酸イオン)消毒が効果的です。
消毒液の作り方は、500㎖のペットボトルにキャップ半量のキッチンハイターを入れて水で満たします。この消毒液を使う際は安全のため、手袋やゴーグル、マスクなどをつけて作業してください。
◯ノロウイルスに感染してしまったら
現在、ノロウイルスに効果のある抗ウイルス剤はありません。特に体力のない乳幼児や高齢者は、脱水症状を起こしたり、体力を消耗したりしないように、水分と栄養の補給を十分に行いましょう。脱水症状がひどい場合には病院で輸液を行うなどの治療が必要になります。感染が疑われる場合は、最寄りの保健所やかかりつけの医師に相談してください。
インフルエンザだけでなくノロウイルスもきちんと予防し、感染しないように気をつけましょう。