2020年3月25日

どのような人が透析になりやすいのか②


 
 前回引き続き、どのような人が透析になりやすいのか、を紹介していきます。

 
糖尿病、脂質異常症、心臓病、脳卒中、高尿酸血症等などの生活習慣病は、
慢性腎臓病とも深く関わり合っています。


糖尿病では、高血糖状態が長く続いていることにより腎症が引き起こされます。
中でも糖尿病腎症は糖尿病の三大合併症の一つと言われています。
また、人工透析の原因となっている一番多い病気が糖尿病でもあります。

脂質異常症は、中性脂肪と悪玉コレステロール値が高く、動脈硬化の原因となります。
脂質異常症は腎臓病だけでなく、心臓病や脳卒中を引き起こします。
特に、心臓の血管の病気である狭心症や心筋梗塞、心不全は、
慢性腎臓病と一体化して進むことから心腎連関と呼ばれています。

高尿酸血症では、血液中に増えすぎた尿酸が腎臓に蓄積して炎症を引き起こします。
これを痛風腎といい、腎臓結石や尿路結石を併発することもあります。

高血圧は、塩分を摂りすぎると発症しやすくなりますが、
腎臓は余計な塩分と水分を排出し、血圧の調節を助けています。
しかし、高血圧が長く続くと腎臓の血管が傷み、
動脈硬化により腎硬化症を発症しやすくなります。

以上のように、生活習慣病から重篤な腎臓病へ発展することも少なくありません。


腎臓病を進行させない・生活習慣病を予防するためにも、
日常的に家庭で体重や血圧を測定しての管理や、

それぞれの状態に合わせた疲れすぎない程度の
適度な運動を心がけるなど自己管理が重要になってきます。


それだけでなく、風邪や膀胱炎等の感染症は
腎臓を悪くする一因となるそうなので注意が必要です。


腎不全になってしまうと、腎移植や人工透析が必要になって来てしまいます。

1
2日おき、145時の透析は体だけでなく、日常生活や心の負担になります。

病気によるQOLの低下を防ぐためにも、自己管理は非常に重要視されますので
自分からも生活習慣病の改善を行うことが重要です。

生活習慣病を悪化させずに済むよう、定期的な受診や検査、
また異常や不安は積極的に主治医へ相談し
なるべく透析にならないように気を付けましょう!

2020年3月11日

どのような人が透析になりやすいのか①


 
透析は身近ではないと考える方も多くいらっしゃるかと思いますが、
透析導入の原疾患を見ると生活習慣病なども多く、
誰でも透析になりうるリスクを負っていると言っても過言ではありません。

今回はどのような人が透析になりやすいのか?という点を
紹介していきたいと思います。


まず、透析を導入する方は腎不全の方がほとんどです。
そしてその原因疾患になりうるものは
全般的な慢性・急性の腎疾患や糖尿病が多くを占めますが、
特殊な例として膠原病など自己免疫疾患、通風又は高尿酸血症、
扁桃腺炎、妊娠中毒症、結石、風邪や、発熱、感染症、ガンなどで
腎臓を悪くされる方もいらっしゃるそうです。

中でも、腎臓病に深く関っているのは生活習慣や加齢と言われています。
 
それら二つをふまえ、慢性腎臓病になりやすいハイリスク群と考えられるのが
以下の方々となります。

・高齢(加齢)
 
CKDの家族歴
 
・過去健診における尿異常や腎機能異常
 
・腎形態異常 
・メタボリック症候群(肥満、脂質異常症、高血圧、耐糖能障害、糖尿病)
 
・高尿酸血症
NSAIDsなど、連用による腎毒性が指摘されている薬の常用
 
・急性腎不全の既往 
・膠原病、感染症、尿路結石

特に不健全な生活習慣、例えば食習慣や運動不足、喫煙等は
糖尿病、脂質異常症、心臓病、脳卒中、高尿酸血症等の生活習慣病を引き起こします。
 
これらの生活習慣病は慢性腎臓病とも深く関わり合っています。


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