2019年4月24日

透析患者様の入室~退室の流れについて 後編


 
③透析開始

当院では日機装製DCS-100NX(以下透析機器)を採用しており、透析開始時はスイッチ一つで開始します。

その後もフューチャーネットによる事前の設定に従って透析機器は開始し、これによりヒューマンエラーの削減に大きく一役買っています。


開始後は技士による機器のチェック、看護師による患者様の状態の聞き取りが行われ、 医師、看護師、技士による回診が始まります。

基本一時間に一回の機器チェック、状態チェックを行います

 
透析中はフューチャーネットによる監視、データの蓄積が行われ、内容は機器の情報、前体重、後体重、心胸比、血圧、様々な処置などを蓄積しており、カンファレンスで活用され患者様の状態把握に役立っています。



④返血

 返血においてもスイッチ一つで開始します。

透析開始時と同じく、フューチャーネットによる事前の設定に従って透析機器は返血をします。データが蓄積され、透析中の処置等の様子も記録された機械による管理で自動的に行われるため、正確に情報が記録できます。
 

 返血完了後抜針を行い、血圧測定、状態確認、止血確認ののち体重測定をおこないます。
 
 
⑤患者様の退出

 患者様の送迎には看護師、定期巡回、介護士、営繕など様々な部署による患者様に対応した送迎を行っております。
  透析治療は体力を使い、終わった後はとても疲れるので、患者様を取り巻くスタッフが安全に配            慮し送迎させて頂きますので、ご安心ください。

今回は透析治療が始まってから、治療終了までをお話させていただきました。
何かご質問等ございましたらどうぞお気軽にご連絡ください。







2019年4月10日

透析患者様の入室~退室の流れについて 前編




四月になるとずいぶんとあたたかくなって過ごしやすくなってまいりました。

新年度を迎え、気持ちも新たに過ごしたいですね。


当院は内科も診療しておりますが、透析治療に力を入れております。

透析自体は知っていても、実際はどのように、何が行われるかを知っている方は
受けている患者様やそのご家族以外では多くありません。

ですので、今回は透析の入室から透析開始前までの流れをご紹介致します。


1.患者様の入室

 ①当院では8時30分に穿刺を開始するので
  8時20分に入室を開始します。

  透析室内にも待合室があり、
  ゆったりとしたスペースで
  テレビ等を見ながら待っていただけます。

  また、自由に使える個人用ロッカーもあり、
  着替えや荷物をそこに預けて、
  安心して透析を受けて頂けます。



 ②入室後、状態の確認、体温測定

  入室して頂いた患者様を順にみていきます。
  本日の調子を聞いて、体温を測っていただき体重測定へ移ります。


 ③体重測定

透析患者様は体重の管理が必要不可欠です。
腎機能が低下しているため、体内の水分量がそのまま体重の増減に繋がります。
そのため透析の前後は必ず体重を測定し、
体に余分な水分のない目標体重まで除水する必要があります。 
  
また患者様は車椅子の方が多く、
立位が困難な方は事前に車椅子の重さ
を計測して測った数値からマイナスし、
体重を出します。



それぞれの患者様専用のカードをタッチしてから体重を測定することで
その患者様の透析状況を管理しているネットワークに接続され透析前体重が記録されます。





④体重測定の後は穿刺のため、
  ベッドに移動して頂きます。
  車いすの移動も考えてベッド間隔は
  余裕をもって設計してあるため、 
  比較的移乗もスムーズに行えるように
  なっております。





 

2.穿刺

 穿刺にはクランプ針というものを使用しています。
 クランプ針は皮膚への圧迫も少なく、透析患者様への負担も少なく行えます。
 また、穿刺部に痛みを伴う患者様には前もって疼痛緩和の麻酔テープなどを処方しております。

 

 

透析開始までの流れはこのようになっています。

次回は透析開始から退室までの流れです。

12月の休診日について