2021年4月14日

透析の食事療法について② 水分・塩分制限

 

前回に引き続き透析の食事療法について続けていきます。


②水分の制限

体内の水分量がそのまま体重の増減につながる透析患者にとっては、
「体重管理=水分管理」となります。
個人差はございますが、1日の水分量は1500cc程度に抑えましょう。

もし塩分や水分が体内に溜まりすぎてしまいますと、
呼吸困難・体重増加・血圧上昇などの症状が現れ、
高血圧・心不全・肺水腫等の原因になります。
(2~3月の記事、合併症について参照)

また、透析中に血圧低下や吐き気が起こりやすいです。
更には、食前酒などのアルコール類には食欲増進作用があるので、
知らない間に量を多く食べてしまったり、
水分制限が出来なくなったりするので注意が必要です。

 

③塩分の制限

塩分を摂りすぎるとのどが渇き、水を飲んでしまうためむくみがひどくなります。
水分量同様、患者様の状態によって1日の塩分量が決められていますので、
調味料や食事の塩分量を覚えて無理のない減塩食を心がけましょう。

下記は塩分の入っている調味料の塩分1gの目安です。
小さじ=5cc、大さじ=15ccとして、

食塩は小さじ1/5杯、
醤油は小さじ1杯、
減塩醤油は小さじ2杯、
ウスターソースは小さじ2杯、
コンソメは小さじ2/5
和風だしは小さじ1/2
味噌は小さじ11/3
ケチャップは大さじ11/2

塩分だけで考えてみると、ほとんどのお料理に使われていますね。
レモンや酢、香辛料(コショウ、カレー粉、とうがらし、からし)は
塩分が少ないので是非使ってみてください。
また、加工食品(はんぺん、ハム、さつま揚げ、ウインナーなど)は
塩分が多く含まれています。残す勇気を持ち、体の為に少しずつ気を付けたいですね。

 

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