今回も引き続き、透析患者に起きる体の変化についてお話していきたいと思います。
尚、過去の記事については、下記リンク部分をご参照ください。
尚、過去の記事については、下記リンク部分をご参照ください。
【変化④】血液が酸性になる
人の体内では、細胞の代謝、呼吸、摂食(糖質・タンパク質・脂質)が行われることで、
水素イオンというものが常に発生し、酸性に傾いていきます。
水素イオンというものが常に発生し、酸性に傾いていきます。
そのため体内では常に酸を排泄、中和、緩衝する必要があり、
それを調節する器官が肺・腎臓です。
それを調節する器官が肺・腎臓です。
腎不全では酸を尿に排泄できなくなり、体内に溜まった酸を中和できなくなります。
そうすると血液が酸性化し、代謝性アシドーシスという病態をおこすため、
腎不全患者や透析患者では代謝障害を起こし、全身状態が悪化してしまいます。
代謝性アシドーシスは体内に二酸化炭素や乳酸などの酸性の物質が
排出されずに体に蓄積されてしまい様々な症状を引き起こす病気で、
死亡率も高めかねないため注意が必要です。
死亡率も高めかねないため注意が必要です。
【変化⑤】血圧が上がる
腎機能が低下すると、摂取した水分や塩分の排泄が低下し
体液量の過剰が起こり、血圧が上昇します。
そして、特に透析患者の血圧は透析の除水による体液量の減少や
次回透析までの体重増加による影響を強く受けます。
体液量の過剰が起こり、血圧が上昇します。
そして、特に透析患者の血圧は透析の除水による体液量の減少や
次回透析までの体重増加による影響を強く受けます。
透析患者における高血圧の原因として、
1. 体液量の過剰
2. レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の不適切な亢進
3. 交感神経活性の亢進
4. 尿毒素による
5. 遺伝因子
6. 赤血球造血刺激因子製剤の投与
1. 体液量の過剰
2. レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の不適切な亢進
3. 交感神経活性の亢進
4. 尿毒素による
5. 遺伝因子
6. 赤血球造血刺激因子製剤の投与
体液量の是正によって60%以上の患者で血圧を正常化できるという報告があり、
体液量の過剰が透析患者における高血圧の主な要因であるとされています。
体液量の過剰が透析患者における高血圧の主な要因であるとされています。
【変化⑥】貧血になる
腎不全患者は主に「腎性貧血」であることが多いです。エリスロポエチンと呼ばれる、
主に腎臓で生成される赤血球の産生を促進する造血因子が
慢性腎不全などの腎機能低下で十分に産生されないことによって引き起こされ、
貧血の主因が腎障害意外に認められないものが腎性貧血と呼ばれます。
主に腎臓で生成される赤血球の産生を促進する造血因子が
慢性腎不全などの腎機能低下で十分に産生されないことによって引き起こされ、
貧血の主因が腎障害意外に認められないものが腎性貧血と呼ばれます。
また、透析患者では赤血球寿命が健常人と比べて20~60%短縮しています。
これには尿毒性物質や代謝障害、血液透析による体外循環や
血液ポンプによる機械的な損傷などが関与しており、
血液透析時の頻回の採血や回路内残血も貧血の原因となります。
栄養障害も貧血を増悪させる原因です。
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