2020年4月8日

新型コロナウイルス感染拡大防止について①




201912月より、中国で新型コロナウイルスによる肺炎が発生し、日本国内でも多くの感染者が報告されております。厚生労働省は、季節性インフルエンザと同様にマスクの着用を含む咳エチケットや手洗いなどの感染症対策に努めるよう求めています。

 
○感染を拡大させないため対策しましょう

新型コロナウイルス感染症がどのように感染するのかについては、現時点では、飛沫感染と接触感染の2つが考えられます。

 

○潜伏期間

世界保健機関(WHO)のQAによれば、現時点の潜伏期間は112.5日(多くは5〜6日)とされており、また、感染者は14日間の健康状態の観察が推奨されています。

 
○感染拡大防止に向けて、当クリニックでの取り組み

 ・ 受診の際にはマスクの着用をお願いしております。
 
・受診の際、患者様とお連れ様には非接触型の体温計で体温を測らせていただき、アルコールで手の消毒をお願いしております。

・こまめに診察室、待合室、受付のアルコール除菌を行っております。

・お会計の際にはお金の手渡しを避け、受付事務はその都度手洗い・アルコール除菌をおこなっています。

・待合室をこまめに換気しています。次亜塩素酸を希釈した水での加湿器を使用しています。




新型コロナウイルス感染症についての相談・受診の目安

1.相談・受診の前に心がけていただきたいこと
発熱等の風邪症状が見られるときは、学校や会社を休み外出を控える。
発熱等の風邪症状が見られたら、毎日、体温を測定して記録しておく。

2.帰国者・接触者相談センターに御相談いただく目安

以下のいずれかに該当する方は、帰国者・接触者相談センターに御相談ください。
風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く方
(解熱剤を飲み続けなければならない方も同様です。)
強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある方

なお、以下のような方は重症化しやすいため、この状態が2日程度続く場合には、帰国者・接触者相談センターに御相談ください。

高齢者
糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD 等)の基礎疾患がある方や透析を受けている方
免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方

(妊婦の方へ)
妊婦の方については、念のため、重症化しやすい方と同様に、早めに帰国者・接触者相談センターに御相談ください。

なお、現時点では新型コロナウイルス感染症以外の病気の方が圧倒的に多い状況であり、インフルエンザ等の心配があるときには、通常と同様に、かかりつけ医等に御相談ください。

3.相談後、医療機関にかかるときのお願い

帰国者・接触者相談センターから受診を勧められた医療機関を受診してください。複数の医療機関を受診することはお控えください。

医療機関を受診する際にはマスクを着用するほか、手洗いや咳エチケット(咳やくしゃみをする際に、マスクやティッシュ、ハンカチ、袖を使って、口や鼻をおさえる)の徹底をお願いします。

 

2020年3月25日

どのような人が透析になりやすいのか②


 
 前回引き続き、どのような人が透析になりやすいのか、を紹介していきます。

 
糖尿病、脂質異常症、心臓病、脳卒中、高尿酸血症等などの生活習慣病は、
慢性腎臓病とも深く関わり合っています。


糖尿病では、高血糖状態が長く続いていることにより腎症が引き起こされます。
中でも糖尿病腎症は糖尿病の三大合併症の一つと言われています。
また、人工透析の原因となっている一番多い病気が糖尿病でもあります。

脂質異常症は、中性脂肪と悪玉コレステロール値が高く、動脈硬化の原因となります。
脂質異常症は腎臓病だけでなく、心臓病や脳卒中を引き起こします。
特に、心臓の血管の病気である狭心症や心筋梗塞、心不全は、
慢性腎臓病と一体化して進むことから心腎連関と呼ばれています。

高尿酸血症では、血液中に増えすぎた尿酸が腎臓に蓄積して炎症を引き起こします。
これを痛風腎といい、腎臓結石や尿路結石を併発することもあります。

高血圧は、塩分を摂りすぎると発症しやすくなりますが、
腎臓は余計な塩分と水分を排出し、血圧の調節を助けています。
しかし、高血圧が長く続くと腎臓の血管が傷み、
動脈硬化により腎硬化症を発症しやすくなります。

以上のように、生活習慣病から重篤な腎臓病へ発展することも少なくありません。


腎臓病を進行させない・生活習慣病を予防するためにも、
日常的に家庭で体重や血圧を測定しての管理や、

それぞれの状態に合わせた疲れすぎない程度の
適度な運動を心がけるなど自己管理が重要になってきます。


それだけでなく、風邪や膀胱炎等の感染症は
腎臓を悪くする一因となるそうなので注意が必要です。


腎不全になってしまうと、腎移植や人工透析が必要になって来てしまいます。

1
2日おき、145時の透析は体だけでなく、日常生活や心の負担になります。

病気によるQOLの低下を防ぐためにも、自己管理は非常に重要視されますので
自分からも生活習慣病の改善を行うことが重要です。

生活習慣病を悪化させずに済むよう、定期的な受診や検査、
また異常や不安は積極的に主治医へ相談し
なるべく透析にならないように気を付けましょう!

2020年3月11日

どのような人が透析になりやすいのか①


 
透析は身近ではないと考える方も多くいらっしゃるかと思いますが、
透析導入の原疾患を見ると生活習慣病なども多く、
誰でも透析になりうるリスクを負っていると言っても過言ではありません。

今回はどのような人が透析になりやすいのか?という点を
紹介していきたいと思います。


まず、透析を導入する方は腎不全の方がほとんどです。
そしてその原因疾患になりうるものは
全般的な慢性・急性の腎疾患や糖尿病が多くを占めますが、
特殊な例として膠原病など自己免疫疾患、通風又は高尿酸血症、
扁桃腺炎、妊娠中毒症、結石、風邪や、発熱、感染症、ガンなどで
腎臓を悪くされる方もいらっしゃるそうです。

中でも、腎臓病に深く関っているのは生活習慣や加齢と言われています。
 
それら二つをふまえ、慢性腎臓病になりやすいハイリスク群と考えられるのが
以下の方々となります。

・高齢(加齢)
 
CKDの家族歴
 
・過去健診における尿異常や腎機能異常
 
・腎形態異常 
・メタボリック症候群(肥満、脂質異常症、高血圧、耐糖能障害、糖尿病)
 
・高尿酸血症
NSAIDsなど、連用による腎毒性が指摘されている薬の常用
 
・急性腎不全の既往 
・膠原病、感染症、尿路結石

特に不健全な生活習慣、例えば食習慣や運動不足、喫煙等は
糖尿病、脂質異常症、心臓病、脳卒中、高尿酸血症等の生活習慣病を引き起こします。
 
これらの生活習慣病は慢性腎臓病とも深く関わり合っています。


2020年2月27日

新型コロナウイルス対策に伴う受診について

 
 
当施設では一連の「新型コロナウイルス」の発生に伴い、
各種感染予防対策を実施しております。 
 
 

この度、厚生労働省から情報提供、注意喚起があったことに伴い
下記の対応について、皆様に更なる徹底をお願い致します。  

受診の際、付き添い等でご来設の際には、マスク着用をお願いします。 

 
発熱(37.5度以上)や息切れがあり、
14日以内に新型コロナウィルスの流行域から帰国した方、
または新型コロナウィルス感染症の患者様と濃厚な 接触があった方は、
必ず下記相談センターへ電話で相談し、
指示を受けて頂きますようよろしくお願いいたします。


帰国者・接触者相談センター(千葉市)
電話番号:043-238-9966
対応時間:午前9時から午後5時まで(土曜日、日曜日、祝日を含む)
 

尚、今後の感染状況に応じて透析中面会制限の対応を取らせていただく場合もございます。
その際は、当施設のホームページ等でお知らせさせていただきます。
 
皆様のご理解とご協力をお願い致します。  


社会福祉法人 兼愛会  

2020年2月26日

糖尿病について②


今回は1型糖尿病についてお話していきます。

 
1型糖尿病(インスリン欠乏による糖尿病です)

すい臓がインスリンをほとんど、またはまったく作ることができません。

よって、インスリンを注射しなければなりません。このため、以前は「インスリン依存型糖尿病」とも呼ばれていました。

 

糖尿病の患者さんのうち、1型糖尿病は10人に1人もいません。

若い方の糖尿病では1型糖尿病が多いですが、年齢に関係なく発症が見られます。

 
主な症状

 
・普段よりのどが渇く

・頻尿

・急激な体重減少

・疲れがひどい

 

1型糖尿病の原因

1型糖尿病の原因は正確にはわかっていませんが、関係する因子としてあげられるのは次の2つです。

 
1型糖尿病にかかりやすい体質を持っている。

・何らかの原因により、インスリンを作っているすい臓の一部が破壊される。

 
糖尿病の合併症

血糖の高い状態が続くことにより起こる合併症ですが、どんなものがあるのでしょうか。

 
糖尿病三大合併症

    糖尿病性網膜症

単純網膜症→前増殖網膜症→増殖網膜症と進行し、最悪の場合は失明に至ることも

    糖尿病性腎症

早期腎症→顕性腎症前期→顕性腎症後期→腎不全と経過。

腎不全になると人工透析が必要になります。

    糖尿病性神経障害

下痢、便秘、しびれ、吐き気、胃もたれ、筋力低下、下肢疼痛、こむら返り、失禁、立ち眩みなど

 
そのほか、脳梗塞や心筋梗塞、下肢閉塞性動脈硬化症を起こすこともあります。
 

糖尿病は一生付き合っていかなければならない病気ですが、きちんと治療を続け、血糖値を良好にコントロールしていれば仕事も続けられますし、出産することもできます。

糖尿病をうまくコントロールしていくために気を付けたいのは栄養・運動・休息・ストレス解消の4つの要素です。これは糖尿病患者さんだけでなく全ての人にとって大切なことですので、規則正しい生活を心がけましょう。

 

 

2020年2月12日

糖尿病について①


糖尿病になると、体内のインスリンの作り方や使い方に問題が起き、摂取した食物エネルギーを正常に代謝できなくなります。

インスリンは膵臓で作り出されて血糖を正常範囲に保つ役割をしていますが、インスリンの作用不足により、血糖が高くなってしまうのです。

糖尿病は1型と2型の二つのタイプに分かれます。

 
2型糖尿病について

膵臓はインスリンを作り出しますが、2型糖尿病では量が不十分か、作られたインスリンが十分に作用しません。

2型糖尿病は最も一般的な糖尿病で、10人に9人以上はこのタイプです。若い人でも発症する場合もありますが、40歳を過ぎてから発症する場合がほとんどです。

糖尿病になる要因はさまざまで、砂糖などの甘いものの取り過ぎといったことだけが原因だけでなく、食生活などの環境因子と体質(遺伝)の組み合わせで起こると考えられています。

なお、2型糖尿病の治療の基本は適切な食事指導と運動で、これらを続けながら薬による治療を行います。

 2型糖尿病の治療に使われる薬にさまざまな種類があり、糖尿病の状態に合わせて使います。

最初は飲み薬から始めることが多いですが、血糖値が下がらないときはGLP-1受容体作動薬という注射が選択肢の1つとなります。また、インスリンの分泌量が十分でないときは、注射でインスリンを補います。

 

2型糖尿病は、初期の段階では自覚症状がまったくないことが多く、症状があらわれるとしても、非常にゆっくり、少しずつあらわれます。

主な症状として

・疲労

・皮膚が乾燥して痒い

・手足の感覚が低下する、または、チクチク指すような痛みがある

・感染症によくかかる

・頻尿

・目がかすむ

・性機能の問題(ED

・切り傷やその他の皮膚の傷が治りにくい

・空腹感やのどの渇きがひどくなる
 

2型糖尿病の発病は遺伝性による場合があるため、上にあげた症状のうち、あてはまるご家族(父母、兄弟姉妹、子ども)には、糖尿病の検査をおすすめします。また、適切な食事をとり、適度な運動をして肥満に気をつけていれば、2型糖尿病を防ぐ、あるいは発症を遅らせることができます。

新型コロナ症状